日記2005夏

第56回 北びわ湖大花火大会
2005年8月1日(月) 曇 19:30〜20:40
滋賀県彦根市松原町 松原水泳場沖


オープニング
2尺玉 夜空のビックパラダイス

  なぬぅ!2尺玉?某花火雑誌に掲載の最大玉サイズに2尺と掲載されているのを知って目を疑った。大会史上最大で今大会の目玉となる2尺玉の費用に充てるため、市民から協賛金を募るための花火玉を模した募金箱が市内各地に設置されているなんて話も耳にした。従来の彦根港において開催されていた花火大会では、保安距離上2尺は絶対に無理。ところが、今年は北隣の鳥人間コンテストで有名な松原水泳場沖に打上を移して、湖上に台船を浮かべて花火大会を行うことに変更された。4月に開催の世界花火大会彦根会場と同じ場所のようである。その移転初年度の目玉となる出し物が、彦根では初の試みとなる2尺玉なのだ。今大会から新たに有料観覧席が設けられ、早速私と妻との二人分を確保させていただいた。
 彦根の花火は何回か観覧しているけれど、良い印象のない花火大会であったと思う。1発の魅力に欠ける、小さな花火ばかりを放つ大会であった。ラストは名物の5基同発スターマインであったが、前回観覧の03年では、前段にスターマインを延々と(全部で8基)打ってからようやく5基同発に移行する間延びした終幕だった。今年は場所が移るのだから先入観など持たずに観覧しよう、なによりも2尺玉が楽しみである。

打上台船 よく見ると奧に大玉用の台船があります。

 仕事帰りということもあって、18時半過ぎに会場入り。昼過ぎから頻りに夕立に見舞われ、どうなることやらとハラハラしたが、彦根では雨の気配もなくそこそこのコンディションで一安心。既に湖上には花火台船が浮かんでおり、2尺の巨大な筒が並んでいる光景は壮観であった。真っ先に桟敷席に駆け込んでプログラムをゲット、大きく記された2尺は、噂どおり2発入っていた。湖畔沿いの砂浜の一画に設けられた桟敷席は、彦根という土地柄を反映しているのか、紋様の入った幕に囲まれた出で立ちのまるで戦国時代の殿様の本陣のような外観で、そこだと一目瞭然である。中に入ると、中央にパイプ椅子席、両脇には巨大なシートを敷いた招待席に分かれており、真っ正面は打上台船といった位置関係だ。
 彦根では初めて手にするプログラム。内容はお粗末なもので、玉名は2尺と芸協玉のみ。大スターマイン・特大スターマイン・超特大スターマインといった3パターンのスターマインと単発の号数、玉数が書かれているだけのもの、もちろん打上を担当される業者さんも記されていない。妻と併せて2部を頂こうと思ったのだが、部数がないので1部で勘弁してくださいといわれて、そりゃーないよとムッとくる。桟敷以外ではプログラムを配っていないようだ。
 番号の貼られたパイプ椅子指定席なのだが、事前にもらっていた席次表では1千席はあろうはずなのに、実際はその半分の椅子席しかなかった。販売が芳しくなかったみたいだ。考えてみれば、彦根港よりも遙かに広大な松原水泳場に舞台を移して、沖に台船を浮かべて開催するのだから、ゆったりとどこからでも支障無く観覧できる。わざわざ有料席で臨む必要などないかもしれない。実際、場所取りなど無意味なくらいに辺りの人出はゆるゆるだった。主催者に撮影という事情を説明して、エリアの一番後隅に移動、もちろん後に人は居ないので、三脚を高く立てさせてもらう。今夜は久々に立っての撮影となりそうだ。
 19時45分の開幕まで、実にながぁ〜い待ち時間。もう真っ暗なのだから、せめて19時半には開幕して欲しい。真っ暗になって始まった彦根市長による開会挨拶などのセレモニーを経てようやく開幕した。

 開幕を告げる2尺玉、太い曲導を引いて空高く昇っていった。「夜空のビックパラダイス」と名付けられた2尺は、夜空をお花畑で埋め尽くす豪華な千輪菊だった。続いて芸協玉5号10組、計50発を披露して、締めには単打ち10号2発を放ってくれた。10号には八重芯が1発入っていた(形が・・)。
 オープニングから見応えのある出し物が次々に披露されて拍手喝采だった。やはり20号、芸術玉、10号といったスタートは、早速、大玉を効果的に用いたびわ湖上に舞台を移した花火大会に相応しい始まり方だった。ただし、最初から進行のアナウンスが花火と前後していたり、隣でアシストしている人の声が一緒に流れるシーンが何回か見られた(大会を通じてよくあったのだが)、このあたりは改善してほしい。
 ここから、大スターマインと称する普通のスターマインと、その合間に4.5.6号の単打ちを織り交ぜて進行するいつものやや単調な組み立てとなる。
 単打ちは玉の種類が豊富で楽しかった。赤とんぼや色がクルリッと変化する回転リングは受けが良く、蜂入りの彩色牡丹玉も印象的だった。反面、割りが強くて形がめちゃくちゃな玉、低空開花する花火も散見された。
 終盤の特大スターマインに入ると、V字打ちをあしらって、センターからの打上と織り交ぜて、3方向への同時打ちといった見栄えのあるスターマインが相次いだ。中でも終盤の超特大スターマインで登場した、松島をV字に放って真ん中に八重芯錦冠を入れた演出や、感激の連星入りのスターマインには正直驚いた。従来ではけっして見られなかった大玉入の多彩なスターマインが続いてワクワクしながら鑑賞させてもらった。このあたりは、打上が観覧場所から遠く離れた分を、大玉入スターマインを多く取り入れることによってカバーしているように思えた。

10号玉 八重芯変化菊 超特大スターマイン
八重芯錦冠菊と松島
超特大スターマイン 連星入 超特大スターマイン
湖上 百花繚乱花の大絵巻
2尺玉 大黄金冠状菊小割浮模様


 終幕は、実行委員会による「湖上 百花繚乱花の大絵巻」と題する超特大スターマイン。従来の小型花火5基ワイドに変わって、Vトラ入りのダブル展開から始まって、各種花火を2箇所からバシバシと放ち、ラストは夜空を金色に染め上げてフィニッシュといった内容だった。
 大会を締めるグランドフィニッシュは2発目の2尺玉。先のスターマインの煙が上空に溜まったままの状態で直ちに打たれたので、「あれれークリアになるまで待ってよー」。と嘆くも、さすがは2尺玉、煙の塊を突き抜けて天高く咲き誇った。2発目の2尺は「大黄金冠状菊小割浮模様」。巨大な盆から枝垂れる金色の光、彩色の小割がうわっと浮かび上がってとても豪華な一時だった。

 実質45分間くらいの花火大会であるが、水面に映える花火は想像通りに美しく、見所が散りばめられていて満足な夜だった。大会の目玉として登場した2発の2尺玉は、今夜を象徴するかのような圧倒的に印象的で存在感がまるで違う、これからも彦根の名物として続けていって欲しい。10号は単打ちで4発登場したが、内2発は多重芯(2発とも八重芯?)。こちらも、もう少し玉数を増やして、頑張った玉揃えの花火を堪能させて欲しい。
 06年は北びわ湖大花火大会の名称が長浜に移って予算面でも厳しくなるだろうが、この内容であれば、早くも来年が楽しみである。これからも意欲的な取り組みを忘れずに良い花火大会に仕上げていって欲しい。


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