日記2007春


菟足神社例大祭 風まつり
2007年4月14日(土) 晴 15::00〜(昼の部打上〜)
愛知県宝飯郡小坂井町菟足神社境内他


菟足神社にて
大筒の後には建物花火が見えます

  風まつりはすっかりご無沙汰していた。岐阜の手力雄神社の火祭りと開催日が重なり、異動と年度末の激務に見舞われる時期ともあって、行きたくても行けない年もあった。振り返ってみると03年以来、4年ぶりの観覧である。

 ほんの数日前まで雨の予報が出ており、天候が気がかりであった。ところが開催日が近づくにつれて雨の懸念も何処へやら、当日は朝から春の日射しが降り注ぐ日和に好天して心が弾む。ところが風の強い一日で、朝からの強風はいっこうにおさまらず、吹きさらしの道路脇では、立てた三脚が風で倒されてしまうほどであった。今夜は冷え込みそうだと、軽装で訪れたことを早くも悔やむ。
 現着は14時過ぎであった。現着して場所を確保すると真っ先に菟足神社に赴き参拝する。境内に漂う火薬の匂い、本殿前の石畳は黒く変色しており手筒花火の激しさを物語っていた。櫓にどしっと固定された堂々とした構えの大筒が並び、その先には建物花火などの仕掛が所狭しと立ち並んでいる。バンバンとあちこちで鳴り響く爆竹の爆音。揃いの法被を纏った勇ましい姿の氏子さんに混じって、子供達が爆竹遊びに興じている姿がなんとも微笑ましい。露店のなかには郷土玩具を売るお店もあり、小坂井の郷土玩具“風車”を子供のお土産に購入した。
 風まつりは訪れるたびに特別なものを感じてならない。こうして境内一帯を歩き回ってみるだけでも煙火が人々の暮らしに深く根差した独特の雰囲気、土地柄がそこら中から感じ取れる。そして奉納煙火目録に掲載されている花火玉に目をやれば、煙火に対する強いこだわり、心意気が存分に伝わってくるのだ。

昼の部 20号昇り竜付彩煙柳雷鳴

 風まつり奉納煙火は、菟足神社を中心に広範囲に及ぶため、欲張って全てを観ようとして神社に留まると打上花火を遠花火にして我慢せざるを得なくなる。どのように狙いを絞ってみるかが悩みどころであるが、今回は打上花火主体の観覧と割り切る。
 国道脇の観覧場所に戻って昼花火を観覧させてもらう。相変わらずの強めの風は、ほぼ順風気味に吹いてくれたのが幸いである。
 以前とは打上場所が変わったようで、10号は小坂井高校からの打上となっており、国道沿いの観覧場所からは筒が見えない。しかし田圃の中にどっしりと立てられた20号の筒は、はっきりと見渡せて爽快な眺めであった。今夜は5発もの20号が上がり、うち3発が八重芯と信じられない玉揃えとあって、これは絶対に見逃せない。2尺の巨大な筒も爽快な眺めだが、国道脇には愛好家集結し、三脚がズラリと立てられていてこちらも爽快な眺めであった。
 魅惑のラインナップは早くも昼から始まる。お馴染みの号砲から、滅多にお目にかかれない本格的な昼物まで、風まつりでは実に多彩な昼花火が披露されるのだ。三段に順次開花する珍しい昼花火、数々の8号八重芯煙菊にはため息が出る。そして昼物の締めは20号の彩煙柳とくるから、これはもう圧巻の玉揃えである。20号は進行が遅れていたのか、17時半過ぎになってのお披露目。20号の打上と打上場所を知らす8号の号砲を合図に、ズドーンと大空に放たれた。上り詰める20号玉、肉眼でもはっきりと玉が昇って行くのが確認できる。青空にぱっと描き出されたカラースモーク、それは心がすくような雄大な眺めであった。もちろん撮影に臨むのだが、昼花火を撮る技術がないので、ここは連写モードに設定して、カメラの性能任せでなんとか収めさせてもらった。


 夜になると日中よりは風がおさまった気がするが、やはり風が冷たくて、寒くてならない。せっかく車で駆け付けているのだから、予備のカイロくらいは持参しないと。
 19時から始まる夜物。ゴールデンシリーズと称して披露される魅惑の大玉奉納煙火は、開幕を告げる祝砲が放たれて直ぐの登場となる。10号14連発、20号4連発が披露されるといった、いきなりの超豪華なスタートなのだ。10号も20号も何れも立派な曲導を付けた多重芯物逸品揃いとあって、ワクワクしながらその時を迎えた。
 10号は、千輪に始まって、八重芯、三重芯、四重芯、そして五重芯へと芯を増していく、まさしく究極のラインナップ。そして4発入った20号は、うち3発が八重芯とこちらも涙ものの夢のような玉揃えとなっているからたまらない。目録をしっかり頭に入れて臨んだつもりであるが、始まるとあまりの豪華さに我を忘れ、無心になって一心不乱に魅入った。何だか、余韻をかみしめる間もないようなピッチの打上、ちょっと速過ぎるんじゃないかと感じてしまうほどであった。20号の八重芯は芯もしっかりと出て、色使い星の変化も素晴らしく、思わず絶叫したくなる衝動を覚えるのだが直ぐに次の花火が射出されては声も出せない。気が付くと4発目の20号が出てしまって、あ〜終わったなと緊張感が一気に弛緩し、やや遅れて心に染み渡るような余韻に包まれるのだった。本当に素晴らしい花火の数々、まさに一生物の思い出をいただいたような気分だった。

20号 昇天銀竜八重芯変化菊先点滅
(八重白点滅)
20号 錦朴付八重芯紅牡丹先之光露 20号 昇り竜付緑銀芯錦冠菊
境内で奉納される手筒

 ゴールデンシリーズが終わると、菟足神社前に仕掛けられた仕掛花火と連動して披露される八重芯揃いの8号、6号を観覧する。仕掛花火の裏打ちとして入る小型スターマインもしっかり遠花火して楽しんだ。
 19時半を過ぎると、打上花火もほぼ終了したので、機材を片付けて菟足神社に向かう。神社では手筒花火の奉納が行われており、寒さなどものともしない熱気に包まれていた。いつもながらの雄壮な手筒花火の競演、久々に聞くハネの爆音も実に心地よく身体を突き抜けていく。堂々とした佇まいで勢い良く炎を噴き出す手筒を抱える姿は凛々しく清々しくさえあった。奉納煙火の原点のようなものを感じてならない。

 大好きな花火芸術に触れるひととき。日常の煩わしさから完全に開放され、思いっきりリフレッシュさせてもらった。見終わった後は本当に豊かな気分である。私にとって永遠に大切にしたい貴重な思い出をいただいたことに、今はただ心から感謝したい。お祭りに携われた全ての方々に深く感謝を申し上げます。



07年 風まつり写真集

10号 昇り木葉付
二度咲千輪桜模様
10号 昇り分火付
八重芯菊先桔梗光露
10号 昇り小花付
八重芯菊先錦之輝
10号 昇り小花・双竜付
八重芯丁字菊先桔梗降雪
10号 昇り曲導付
三重芯錦冠菊先爆花
10号 昇り木葉付
三重芯菊先紅光露
10号 昇り七色分火付
四重芯水色光露
10号 昇り小花双銀竜付
四重芯丁字菊先紅降雪
10号 昇り曲導付
五重芯菊先ピンク光露
20号 昇り竜付
八重芯銀波先変化
8号 投入小花付
八重芯丁字菊先黄金光露

三重芯かな?
8号 投入小花付
八重芯白牡丹

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