日記2006夏


第58回 諏訪湖祭湖上花火大会
2006年8月15日(水) 晴 19:00〜21:00
長野県諏訪市 上諏訪温泉諏訪湖畔


 湖上祭は当初観覧を予定していなかったが、復活の三尺、二尺がどうしても観たくて・・・・。近場の福知山を振りきって行こうか、でも混雑が嫌だし有料席のチケットもないしと思案に暮れていたところ、茅野で知り合った愛好家様から思いもよらないお話を頂戴して、夢のエリアだった真っ正面指定エリアからのかぶりつき観覧が約束されたのだ。当日販売の有料自由席券を何とかゲットして、石彫公園の片隅で観るだけでいいやと思っていたのが、こんなにいい境遇に激変するなんて信じられない。本当に有り難い、深く深く感謝します。


 今回も私一人の花火旅。急遽観覧を決めたとあって、今回は最初から野宿をするつもりでいた。これも一人旅だからこそ許されるもの、誰にも気兼ねなどいらない気ままな花火旅ならではの芸当なのだ。朝から缶ビールを手に良い調子、電車に揺られながら意気揚々と諏訪湖に向かった。
 湖上祭のお客さんの入りは凄い。11時前に現地に着いたが、この時点で有料自由席ゲート前には開門を待つお客さんの長蛇の列が出来上がっており、湖上祭の人気には改めて驚かされた。自由席エリアでは、前日の夜からゲート前に並ぶ覚悟でいないと好位置を確保することは出来ないだろう。こちらはブロック席なので自由席ほどの混雑はみられない。先着の愛好家様と合流させていただいて、開幕までを楽しく過ごさせてもらった。
 15時開門、それから19時の打上開始まであっという間のように時間が過ぎた。開幕前にもなると、湖畔公園ははち切れんばかりの大観衆でギッシリと埋まり満員札止め状態。湖上に目をやれば、初島は大玉の筒でいっぱい、初島の前に横長に築かれたストレート台とその両サイドの打上台も筒を満載しており、さらには3尺、2尺も湖上に堂々と鎮座している。この光景を目にすると否が応にも期待が高まってくる。開幕前から大観衆の高まる期待感、熱気に満ちているのだ。19時開幕、私にとって4年振りの湖上祭、最高の席から夢の舞台へ渡るときが来た。

ブロック指定席の様子

 点火式を経て始まったオープニング花火。開幕からエンジン全開のワイド一斉掃射の繰り返しに圧倒された。ストレート台から5箇所、両サイドから2箇所ずつ、計9箇所から怒濤のピッチで花火を連打するのだ。これを真っ正面で観る臨場感は言葉にならない。視界を覆い尽くすばかりの花火と桟敷エリア一帯が揺れるような大音響は、快感度200%の度肝を抜くばかりのオープニングだった。
 これが終わると、花火師の技と美を競う競技花火の第1部と豪華なワイドスターマインばかりの第2部で構成されたプログラムが進む。
 競技花火は打上参加10者による10号5発の早打ち競技とスターマインで競われる。プログラムには担当業者が一切掲載されていないので、観る方にとってはどの業者さんの花火なのか観てみないと分からない、まさに観る目が試される格好の場と言える。それで、私はどうかというと半分も分からなかった。スターマインに至っては、更に厳しい。修行が足りないと率直に感じるばかりだ。10号競技花火は各社5玉も楽しめる競技だが、なかには八重芯が崩れているのか混色芯だか分からない作品を5玉続けて上げる業者さんもいるなどレベルも多様。そんなに手の込んだ花火は上がらなかったように感じた。入賞結果が発表されると丹念にメモを取りながら、あの業者さんの花火だったのかと、自分の鑑賞眼を確かめさせてもらった。できれば業者さんの名を掲載して欲しいのだが、あれこれ想像しながら、答え合わせのようにして観てみるのも、けっこう楽しめるのだった。
 競技花火の途中から停滞気味だった空に良い感じで風が流れ出して、湖上祭では過去に経験したことのない絶好のコンディションと化していた。
 2部はワイドスターマインばかりで構成された豪華なプログラムとなっている。真っ正面で花火を観る歓びをしみじみ感じるときである。
多種多彩なワイドスターマインが繰り返し登場して大観衆の歓声を誘った。連星の入った珍しいワイドスターマインなんかはとても印象的。打ち出しの足並みも揃っていて、ゴージャスな音と光の饗宴にすっかり魅了された。

1 スターマイン ようこそすわこまつりへ

 後半にプログラムされている尺玉大スターマイン、ウルトラスターマインは初めての経験でありどんなドラマが待っているのかとワクワクしながらその時を迎えた。 尺玉スターマインは文字通り尺玉だけのスターマインかと思っていたところ、実際は打上台をフルに使ったワイドスターマインに初島の尺玉を積む、ボリュームたっぷりの演出で、もちろんその迫力は特筆物。フィニッシュは尺玉をドバドバと打ちまくって全身にビリビリと爆圧を浴びせまくられて意識が朦朧とする、とにかく絶叫していた。
 続くウルトラスターマインも先の尺玉スターマインと似たような展開であった。こちらは‘波動砲’なる異名を持つからだろうか、宇宙戦艦ヤマトのテーマソングを先に流して場内はノリノリ、手拍子に包まれるなかでの打上となる。もちろん先の尺玉スタマに負けじとばかりに怒濤の打上を魅せてくれるのであった。ワイドスターマインに加えて、初島からの大玉をこれでもかーと積み続ける。ひたすら頭上でガコーンガコーンと尺玉が炸裂し、爆圧を浴びせまくるのだ。それでなくても近いのに、人間の目で見ることのできる限界いっぱいの打上だろうか、言葉を失うばかりの光景に包まれると、もう笑うしかない。あははーと年甲斐もなく笑いまくっていた。
 この感じ、通常の花火大会ではまず体験できないだろう。こんな出し物が二回も続けて登場するなんて、本当に恐れ入った。玉の質にこだわって観るというより、豪華なワイドスターマインを存分に楽しむといった方が湖上祭らしいのかもしれない。それにしても、あの小さな初島によくぞこれだけの筒が積めたものだ。
 スターウォーズが流されるといよいよ諏訪湖名物Kiss of Fireのお出ましである。その美しさは絶世のもの、けっして裏切ることがないものと信じていたが、今宵観たKissには落胆した。水上でKissする遙か手前であちこちランダムに開花するじゃないか。全然揃ってない、美しくない。湖上祭のKissってこんな感じだったかな?ここ数年、妹様ばかり鑑賞してきたので、今宵のKiss of Fireには正直落胆した。
 話題を呼んだ23年ぶりに復活の2尺、3尺水上自爆花火は、特別プログラムとしてここで登場した。どのタイミングで点火されるのかが読めなくてあれこれ憶測を呼んだが、やはりとっておきの出し物。Kissに続けてドカーン、ドカーンと一気に行っちゃうのではなく、ここが観衆を愉しませる腕の見せ所とばかりにユニークな演出で時間をかけて披露された。ボートに乗って点火する沖の花火師さんと大会本部とのやり取りが、実況中継風にスピーカーから流されるといった臨場感たっぷりの演出でのお披露目となる(時間のかけすぎって感じもするのだが)。私の観覧位置では、2尺、3尺がほぼ一直線に並ぶので一玉ずつカメラに収めさせてもらった。結果的に遠くの3尺よりも近くの2尺といった感じで、大きさも大気の振動もそう変わらないように感じた。
 壮大なナイアガラ大瀑布と裏打で終了となる。それまで豪華で派手な出し物が続いただけに、ややパンチ力にかける貧弱な裏打ちでの幕引きだったが、終了の三段雷が鳴り響くと同時に自然と拍手が沸き起こった。40セットにも及ぶ豪華な出し物を順風の下、真っ正面で観覧できた満足感でいっぱいだった。

特別企画 ニ尺玉 特別企画 三尺玉
下諏訪温泉 菅野湯

 終了後、湖畔公園で愛好家の方々といつまでも話し込んだ。でもやがて私一人となる。今夜は気ままに野宿なのだ。万一を考え貴重品は全て預けておくことにする。上諏訪駅に入りカメラや財布は駅のコインロッカーに預けて、所持金千円と携帯電話のみを携行して湖畔公園に戻った。
 湖畔公園はあの喧騒が嘘のように落ち着きを取り戻していた。散策する人、花火遊びに興じる人、そして私同様に野宿をしている人も見られた。波打ち際のます指定席で横になる。湖畔の道路はテールランプが何処までも連なっていた。ここの渋滞は本当に凄い、日が変わる時刻になっても渋滞が解消されないのだから驚きだ。
 やはり標高があるので涼しいとういより寒いくらい、持参していたレインコートを着込むと丁度良い感じで気持ちよく横になった。そして酒の力を借りて一気に眠りに就いた。我ながら神経が図太いとでも言おうか、朝まで熟睡することができた。しかも虫に刺されることもなかった。
 午前4時起床。上諏訪駅に荷物を取りに行くと、30人くらいの人々が駅の構内で野宿をしていた。次の目的地は下諏訪温泉の外湯である。といってもこの時間帯ではまだ電車は動いていないので、下諏訪町まで約4キロの道程を徒歩で走破した。下諏訪温泉の外湯の一つである、菅野の湯が目的地だ。路地裏にあるのでやや判りづらいかと思われるが、下諏訪駅に最も近く、一風呂浴びて帰るにはこれ以上ない位置関係を誇り、しかも午前5時から開湯というのが嬉しい。お値段も220円ととてもリーズナブルで浴槽も広くて旅の疲れを一気に癒してくれるのだった。

 花火をたっぷり観て、温泉に浸かって思い残すこと無し。後は青春18切符を使って、のんびりと帰るのみ。心地よく揺られながら中央本線を西へ西へと帰るのだった。
 一見無謀のように思われた花火旅だったが、やってみると怖くも何ともなかった。まだ若さが残っているな、捨てたもんじゃないなと自分に感心した。もっとも、こんな旅は何回も繰り返してはいけないもの。湖上祭も完全堪能させていただいたので、これで当分の間はご無沙汰となりそうだ。


06年 諏訪湖祭湖上花火大会写真集
10号早打ち
10 百花繚乱
10号早打ち
21 姫菊の舞い
10号早打ち
21 姫菊の舞い
10号早打ち
22 諏訪湖ロマン
25 スターマイン 信州ルネッサンス 27 ダイナミックスターマイン 未来への躍動 28 スターマイン フェイリームーン
32 御祝花火 スターダストエクスプレス 33 新作花火 Exciting New Style 35 エキサイティングスターマイン
     煌・夏の夜空
36 ラブリースターマイン 天空のアーティスト 37 尺玉大スターマイン Digital World 38  ウルトラスターマイン
 ミラクルファンタジー
39 水上大スターマイン 「Kiss of Fire」 40 湖と空・水と光と音のフィナーレ 大ナイヤガラ瀑布 「水の精・光の精」 
掲載の番号はプログラムの番号です。広角レンズで無理矢理押し込みましたので歪みまくってすみません。

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