第48回 全国選抜長良川中日花火大会
2004年7月31日(土) 曇時々雨 18:55〜20:50(昼の部・彩煙スタマ18:55〜、夜の部19:15〜)
岐阜県岐阜市 長良川河畔(長良橋〜金華橋)


18時頃の長良川公園の様子、荒天にもかかわらず大勢の観衆が出向いてくれました

 日本列島の南を沿うようにして、ゆっくりと西に進んだ台風10号に翻弄されます。台風は広い範囲で活発な雨雲を伴っており、週の半ばから雨模様の日が続きました。これでは土曜日の中日花火は駄目だなと内心諦めたほどです。長良川の上流にはダムがなく、例え雨が降っていなくても増水による中止という事態は充分に考えられたのです。前日の夕刻に主催者に問い合わせてみたところ、開催の可否は当日午頃に決まるとのお答えをいただき、それを待って現地に向かおうと決めました。
 31日、我が住処では朝から断続的に雨が降り続いています。台風は四国方面から中国地方へと上陸を窺っており、幸いにも東海地区では強風などの影響は無さそうな気配でした。しかしながらお天気が気になるところ、朝から何度も問い合わせたのですが、電話が通じなくてヤキモキとします。試しにお隣大垣の岐阜新聞大垣大花火大会の事務局に電話を入れてみると「今夜は開催します」との事、これを受けて「中日もやるんだろうな」と開催をほぼ確信しました。結局、主催者と電話が繋がって、開催を確認できたのは13時前となります。
 自宅を出たのは、13時半頃と随分出遅れてしまいました。それでも毎年観覧を重ねている中日花火大会、何ら慌てることなく、下道を使ってかって知ったる岐阜の街へと繰り出します。
 国道21号線を東へ向かって走る途中、揖斐川河川敷に広がる大垣の花火会場を目にします。所々にブルーのシートが敷かれており「あぁ〜中日が延期になったら大垣の花火を観覧できたのに」と愚痴をこぼす。実は大垣の花火を一度も観たことがなかったのです。本当のところ、7月最終土曜日に開催する花火は中日以外全く知りません。他の如何なる花火と競合しようとも、盲目的に中日花火大会の観覧を最優先にしてきたもので、このような思いが巡るのです。子供の頃から通い続けた岐阜の中日花火大会には特別な想いがあります。観覧回数は数え切れません。私のHPの基礎としている94年からの観覧回数は、今年で8回目となります。
 岐阜環状線から裏道を縫っていつもの駐車場に16時半頃到着、そしてお馴染みの長良川公園へと向かいます。
 現地に立ってみて驚きました。なんと東風が吹いていたのです。ここの花火は毎年必ず西よりの風が吹くので、東風はあり得ないと信じ込んでいたため、この風には驚きました。西に台風が居る位置関係上、このような向きの風が吹いたのかもしれません。
 それにしても、もの凄い強風。よくこれで花火大会をやるもんだなぁと感心します。既に始まっている、昼花火の彩煙柳が放つカラースモークが形を描く間もなく、さーっと吹き飛んでしまう程の強烈な風が吹き荒れていました。

 さて、場所取りです。さすがに今年はキツイかも、駄目なら久々に河原に降りてかぶりつこうと思っていたのですが、例年並みの場所をあっさりと確保します。この時間帯でもそこそこの場所を確保できる豊かな会場事情、本当に嬉しいですね。
 例年通り、○ネッサンス○テルで食材を買い込み。涼しいロビーで暫し休憩をさせてもらって、再び会場に舞い戻って花火に備えました。
 不思議なもので、先程まで吹き荒れていた強風が収まっていくのを肌で感じます。そしていつしか緩やかな東風となり、これじゃ煙が停滞しちゃうよと来場時では想像できないほど、状況は一変したのです。
 昼花火のピッチがあがってきました。もう間もなく本番です。

 今年の中日花火大会は、6月末、岐阜市柳ケ瀬に岐阜中日ビルが完成したことを記念した、記念花火大会となっており、例年以上の盛り上がりが期待できます。プログラムを観た感じでは、今までとそんなに変わらないと思ったのですが、中日新聞社の仕掛花火の後に、日本煙火芸術協会特別作品特大スターマインが入っており、この辺りが注目かな。

 18時55分、珍しい彩煙スターマインが披露されます。ここからが事実上の開幕となるのです。
 彩煙スターマイン、それに続く煙芸協会銘品集昼物4号20組100発の披露と、昼の部の見所が続いたのですが、今年は今にも雨が降り出しそうな、鉛色の空の下での昼花火、色が全く映えず今ひとつぱっとしません。元々、昼花火の打上時間が遅いので、これは仕方ないことです。晴天であれば、昼花火から夜の本番へと一連の流れになって、スムーズに魅入ることができたのですが、天気が悪いときは打上の遅さが裏目に出てしまいます。しかも昼物銘品集の最中に雨が降ってきました。地上では一斉に傘の華が咲きます。今夜の花火大会を象徴するようなスタートとなってしまいました。

 19時15分夜の部開始、スターマイン2社同時打ちで開幕を告げました。その傍らでは、各社の花火玉をごちゃ混ぜにしたオール4号の単発早打ちが、イケイケドンドンとせっかちに打ち込まれます。毎年、というかいつまで経っても変えようとしない中日お馴染みの光景が今年も繰り広げられました。
 開幕後、暫くして前半の見所である煙芸協会銘品集4号40組200発が始まります。デンキクラゲなどの笑いを誘うものから、多数の芯菊、なんと八重芯まで入った渾身のラインナップとなっています。昨年から4号に号数が落ちて、楽しみにしていた銘品集も見応えがなくなったと落胆したものですが、今年は考えられるありとあらゆる作品を取り揃えた本当に頑張った玉揃えに感心します。ところが銘品集が始まって直ぐに、2回目の雨に見舞われます。結局、写真は諦めて観ることに徹しました。
 前半から中盤にかけて雨は降ったりやんだりを繰り返し、落ち着いて観覧&撮影に臨むことができなくなります。そんな中で中盤の見所、創作花火コンクール、スターマインコンクールを迎えるのです。創作では既に豊田で見たものと全く同じタイトルの作品が何点か出品されており、今年は両大会の順番が逆になったことをまざまざと実感させられます。13社もの競演で競われるコンクール、小さな花火ではありますが、それを駆使した見事な表現力、それらが間を置かずに次々と披露される、中日ならではの醍醐味を今年も堪能させてもらいました。

創作花火コンクール
エンジェルスター
 長野県 
  田村幸夫 作
スペースファンタジー
 長野県
  橋本裕人 作
点滅群声花壇
 茨城県
  森 泰  作
華乱舞
 静岡県
  田畑達行 作
幻想の世界
 長野県
  武舎知恵美 作
創作花火コンクール スターマインコンクール
マーブル オーロラ夢模様 星屑たちのサンバ 真夏のパラダイス
 愛知県
  渡口康隆 作 
 静岡県
  池谷博文 作
 長野 紅屋青木煙火  長野 関島煙火
残念ながらこの辺りから煙りまみれとなります
終幕のナイアガラと特大スターマイン

 スターマインコンクールが終了した頃から幸いにも雨が完全に止んでくれました。しかしながら大変な事態になってしまったのです。東よりに吹いていたイレギュラーな風は、いつしか向きを変え、徐々に西へと向きを変えつつあったのです。20時半頃では南よりの風となっており、これは長良川公園がモロに風下となる最悪の風でした。メロディ花火が登場して以来、毎年長良川公園で花火を観覧してきましたが、これだけ悲惨なコンディションは近年では記憶にありません。
 仕掛、裏打ちのスターマイン、ひっきりなしに上げ続ける単発の煙がもうもうと押し寄せてきます。しかも雨の影響を受けて、湿度が高く視界が霞み気味となって、もはやまともに花火を鑑賞することができない事態に陥ったのです。
 それでも淡々と滞りなくプログラムを消化していきます。中日では煙掃け待ちなどあり得ません。ましてやいつ増水するか解らないこのような天候下では、ここぞとばかりにバシバシと打ち込んでいきます。青木煙火の特大スタマ、煙芸協会特大スタマ、メロディ・・・・楽しみにしていたプログラムが次々と煙の中に消えていきました。淡々とアナウンスを繰り返すお姉さんの美声が、冷たく耳に突き刺さります。
 中日ビル完成記念花火大会を宣伝する中日新聞の仕掛花火は、数ある仕掛の中でもひときわ大きくて精巧な色使いがなされたものでした。続いて始まった裏打ち、煙芸協会特別作品特大スターマイン「祝・百花繚乱 花の大絵巻」は3ヶ所ワイド展開する大型スターマイン。例年、終幕とメロディ以外では3基同発はなかったので、これを観てやはり今年は記念大会であると実感しました。
 中日花火で最も楽しみにしていた、メロディ花火。今年は先に豊田を見てしまったもので・・・・。それでも4号までとハンデがあって、ワイド展開できない打上環境でここまで魅せてくれますか、と感心します。3曲構成のメロディ花火でありますが、「燃えろドラゴンズ」で始まった出だしは、今年の中日ドラゴンズの快進撃を上手く捉えてますね、主催者が思わずにんまりとしてしまいそうな、お膝元ならではの選曲ではないでしょうか。
 エンディングは小型花火のV字打ちを華やかに並べて前段を彩り、壮大なナイアガラの滝が現れてクライマックスを盛り上げてくれます。そして、終幕の3基同発特大スターマイン「頑張れ日本オリンピック参加」(へんなタイトルですね)が披露されます。今年の終幕スタマは長野の3社揃い踏み、中日らしいとでもいいましょうか、バラバラです。昨年は愛知だったので、来年は静岡あたりの3社揃い踏みとなるのかな。この内の一社に担当をお任せして得意とする花火を披露する、第二のメロディ花火のような見せ場をつくって欲しいというのが本音です。

 帰路は、大垣市内で土砂降りの猛烈な雨に見舞われ、長良川の花火がこの程度で済んで良かったのかな、そうしみじみと思いながら家路に就きました。例年、明日は豊田おいでんまつりと身構え、中日花火がまるで前夜祭のような扱いでしたが、今年は久々に中日だけの観覧となった7月最週末の花火旅でした。


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